介助で行うあるくんボードの脚トレ

 

"あるくんボード”は、歩くために必要な筋肉のリハビリ・トレーニングを自身で体重移動ができない方にも、介助者の簡単なサポートで可能にします

 

脚力がつくまでの体と心の不安を乗り越えるために

筋肉の知識と不安の理解

トレーニングの進め方は?変化はいつ感じられるか? どちらも知ったうえで進めましょう。
筋肉を育てるルールは共通です。筋トレのダイエットと同じような感覚です。
「筋膜リリース→ストレッチ・筋トレ」の筋肉を育てる流れは同じですが、筋肉の硬さや衰えの状態によって感じる不安はそれぞれです。不安に寄り添って進めていきましょう。

歩くために必要な筋肉を付けるため足腰の運動を、不安なく進めてもらうための筋力強化の知識

「筋膜リリース→ストレッチ・筋トレ」の流れを繰り返すのはなぜ?

トレーニング中も、脚は生活の中で体重の負荷を受け続ける場所です。生活に支障をきたさないためにも、ゆっくり確実に長く続ける覚悟で頑張りましょう。
筋力低下の進んでいる時はいきなり大きく動かすことはしないで「筋膜リリース→ストレッチ・筋トレ」の流れを約3カ月間で繰り返して、筋肉を徐々に太らせていくイメージでレベルアップしていきましょう。


1フォーム3回~1分程度でいいのはなぜ?

〇テコの原理で、効率的な筋トレになっているから1分以内でも十分なんです。

〇短時間で止めておくことで、ケガを防ぎ酷い筋肉痛を起こさずに済むので続けやすくなります。

 

筋力がなくて感じる不安ついて

〇筋肉が痩せていると、自分の意志でコントロールしきれないことを理解してあげてください。

〇筋肉が痩せていると、ここの筋肉を使っていると実感が持ちにくいことを理解してあげてください。使う筋肉に触れることや、筋肉のイメージ図などを見ること等で、意識させてあげるのも効果的です。

〇現状の動きが頼りなくもたついた感じでも、筋肉が付くまでの流れと期間を知って続けることで段階的に変われると信じて頑張れる冷静さを持たせてあげてください。


不安を減らしてやる気を維持するために


安全とモチベーションのために

体重・柔軟性・筋力の把握

脚力が低下している時は、体重を支える脚の筋肉を大きく動かすことは脚を痛める不安や硬くなった筋肉を動かすことの不安など配慮することが多くあります。対象者の状態に合わせて進められるように、配慮すべきポイントである体重・柔軟性・筋力を把握して計画します。

 

遠い目標と近い目標

筋肉が育つまで最低でも1~3ヵ月必要ですが、柔軟性は5日~1週間で変化が実感できます。
遠くの目標を持ちつつ近い目標を達成していくため、開始から準備段階で、柔軟性の変化を確認しながら進めます。筋トレの課題を足幅、秒数、回数と本人にも変化が分かりやすい決まった目標設定で続けて、達成していくことで小さな成功体験を積み重ねましょう。運動での変化を実感して共有していくことがモチベーション維持につながります。

 

負荷調節して進めるために

1.体重への配慮

体重の負荷を調整する

体重の重さによって、足首にかかる負荷は大きく変わります。足首のを痛めないよう進めるために、他に体重を預けて負荷を減らして動かしやすい状態を作って始めましょう。

バランスに自信がない人、運動が苦手な人も、平衡感覚が鍛えられる脚トレ器具です

 

 

2.柔軟性への配慮

〇筋肉が硬くなっているまま、いきなり伸ばすと筋を痛める可能性

〇伸ばすこと自体が不安で筋トレに集中できない可能性

2つの可能性が考えられます。筋肉の硬化がある時はストレッチ前にも筋膜リリースを行います。
5日~1週間毎日少しずつ続けましょう。

 

筋膜リリースする場所

脚の左右面・前後面・足裏・足の甲・足首・お尻・腿の付け根等

歩行訓練の準備に脚の側面、足裏、足の甲、足首、アキレス腱、大殿筋、腿の付け根を筋膜リリースする

効率的な筋膜リリースのために、ホットパックやストレッチポール・ストレッチボールが有効です。
硬くなった筋肉を痛めず運動しやすくするために、温めてからほぐしていきます。強くやしつこくする必要はありません。
軽く押し当てて、血流改善と次のストレッチへ向けての準備をしましょう。

 

動画 筋膜リリース〉

 

足裏~ふくらはぎまでのストレッチ

足裏からふくらはぎを左右・前後にほぐして筋トレに向けて柔軟性を高めて抵抗感を減らしていきます。

 

1.左右前後の動的ストレッチ

天板の中央に立ってもらい、介助者は天板端を半分ほど踏み込んで揺らし足首の筋肉を動かしていきます。

2.左右のストレッチ

天板中央に立ってもらい、左と右に天板を最後まで踏み込んで3秒ほど筋肉をしっかり伸ばす時間を作っていきます。

3.前後のストレッチ

天板中央に立ってもらい、前と後に天板を最後まで踏み込んで3秒ほど筋肉をしっかり伸ばす時間を作っていきます。

 

〈動画 足裏~ふくらはぎまでのストレッチ〉

※アキレス腱が硬い時はお尻を突き出して、アキレス腱が伸びるのをかばいます。お 尻が引けても、徐々に伸ばせるようになればいいので最初からイメージ通りに出来なくても大丈夫です。
転倒しないように気を付けながら、対象者が自分から起こして来れるのを促しつつ待ちます。

※筋力低下が著しい時は、ほんの少しの動かすだけで筋肉が疲労します。脚が震えだしたら十分に筋肉を刺激できたと考えてその日は終わりましょう。

 

 

ウォーミングアップ 足首~股関節までのストレッチ

足幅を広げることで、使う筋肉が太ももやお尻等の上部にまで及びます。足幅を広げて左右と前後に体重移動するだけで上部の筋肉のストレッチになります。
足幅を広げる意識を持つために、丸めたバスタオルなどを脚の間に置いて脚幅をできるだけ広げて動かします。

 

 

〈動画 足首~股関節までのストレッチ〉

 

※柔軟性が無い時は、脚を広げると筋肉があちこち引っ張られるのに慣れてなくてぎこちなくドタドタした感じですが、続けることで少しずつ変わってきます。1週間程度を目安にストレッチを続けます。

 

 

3.筋力への配慮

①足幅

狭く→広くすることで使う筋肉が増えていきます

②傾ける秒数

踏ん張って体を起こそうとする時間が増えます 

③繰り返す回数

筋肉の伸縮させる回数が増えます

 

5日~1週間程度の同じ足幅、秒数、回数で続けて余裕が出てきたら、①~③のどれかを増やして負荷を調整していきます。

※運動を始めてすぐは、運動後こむら返りを予防するために足裏やふくらはぎに筋肉痛用の湿布やジェルを塗って対応してください。運動を続けて筋肉が付いてくると、湿布やジェルも必要なくなります。

※この後の運動で、負荷を上げた時にも筋肉痛が起こる可能性があります。

※筋肉痛や疲労感が強い時は、1日から2日筋肉を休めてから再び始めてください。

 

 

筋トレを始めましょう

筋トレは週に3日以上行ってください。

左右の運動に余裕が出たら前後の運動を始めていきます。

左右の筋トレの進め方

ステップ1 足裏からふくらはぎの筋トレ

 

高齢者や障害者のリハビリとして、重心移動の運動を容易にする下肢トレーニング器具である

 

❶対象者に足を揃えて、天板の中央に立ってもらいます。

❷介助者は天板端を床に着くまで踏み込んで3秒ほどで放します。

❸反対側にも同じように3秒踏み込んで放します。

❹対象者の様子を見て、秒数と回数を2回、3回と増やしていきます。3回ずつでも十分効果があります。

❺余裕が出てきたら、腰の体重移動をサポートしてできるだけ片足に体重をのせます。

 

 

 

 

ステップ2   足幅を広げて負荷を上げていく

 

ストレッチボードや不安定板の機能を備えた木製バランスボードです

 

※足幅を広げていく度に、時々筋膜リリースを行い柔軟に使える筋肉を増やしていきます。

 

❶足幅を狭く→広くしていきます。

 無理をせず、対象者に合わせて半年以上かけて足幅を大きくしていくように進めます。

❷介助者は天板端を床に着くまで踏み込んで3秒ほど静止させます。

 この時に、天板を傾けるのと同時に腰の体重移動をサポートします。

❸反対側にも同様に行います。それぞれ3回でも十分効果があります。

❹傾いて静止した状態で、出来るだけ片足に体重を乗せるようにします。

 静止時間は2秒~8秒が適当で長いほど上半身まで姿勢を意識することができます。

 

 

ステップ3 介助者のサポートを減らしていく

足幅が大きくできて筋肉が付いてくると少しずつ介助者のサポートを減らして、対象者が自分で天板を踏み込めるように促していきます。

 

 

前後の運動の進め方

前後の運動は左右の運動がある程度できるようになってから始めましょう。

 

ステップ1 足裏からふくらはぎの筋トレ 


歩幅の減少で低下する、ふくらはぎとアキレス腱の柔軟性を回復させる筋トレ

❶対象者に足を揃えて、天板の中央に立ってもらいます。

❷介助者は天板端を床に着くまで踏み込んで3秒ほどで放します。

❸前後に同じように3秒踏み込んで放します。

❹対象者の様子を見て、秒数と回数を2回、3回と増やしていきます。3回でも十分効果があります。

❺余裕が出てきたら、腰の体重移動をサポートしてできるだけつま先やかかとに体重をのせて踏ん張るようにします。

 


ステップ2 足幅を広げて負荷を上げていく

 

歩行能力向上のための筋力トレーニングを自宅でできて、歩行訓練になる

 

❶足幅を狭く→広くしていきます。

 無理をせず、対象者に合わせて半年以上かけて足幅を大きくしていくように進めます。

❷介助者は天板端を床に着くまで踏み込んで3秒ほど静止させます。

 この時に、天板を傾けるのと同時に腰の体重移動をサポートして体重をのせていきます。

❸前後に同様に行います。それぞれ3回でも十分効果があります。

❹傾いて静止した状態で、出来るだけ片足に体重を乗せるようにします。

 静止時間は2秒~8秒が適当で長いほど上半身まで姿勢を意識することができます。

※前後の脚を入れ替えて同じ足幅でできるようにすることで、体の歪みを予防しましょう。

前後の運動はアキレス腱、膝の裏、太ももの付け根の柔軟性などいくつもの課題が、クリア出来て初めてスムーズにできる運動です。左右の運動より時間がかかります。半年以上かけて少しずつ足幅を広げても大丈夫になるようにゆっくりすすめましょう。恐怖心を作らないように進めましょう。

 

ステップ3 介助者のサポートを減らしていく

足幅が大きくできて筋肉が付いてくると少しずつ介助者のサポートを減らして、対象者が自分で天板を踏み込めるように促していきます。